男性更年期障害(LOH症候群)LATE-ONSET HYPOGONADISM
更年期障害と聞くと、多くの方は女性特有の疾病と想像されると思います。
しかし、現在では男性にも更年期障害があることが分かってきました。
なかでも、男性ホルモン(テストステロン)の低下によって起こる症状をLOH症候群(加齢男性性腺機能低下症)と呼んでいます。
現れる症状は多岐にわたりますが、年齢的なものや日頃の疲労やストレスと思い込んで放置してしまい重症化するケースも珍しくありません。
主な症状と原因
うつ状態、仕事が辛い、集中力がない、だるい、楽しくない、イライラする
疲労感、不眠、筋肉痛、肩こり、頻尿、ほてり、のぼせ、手足の冷え、多汗
性欲がない、朝起ちの回数の減少
チェックシート
無 | 軽い | 中等度 | 重い | 非常に重い | |
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総合的に調子が良くない | |||||
関節や筋肉の痛みがある | |||||
ひどい発汗がある | |||||
睡眠の悩みがある | |||||
よく眠くなる、しばしば疲れを感じる | |||||
イライラする | |||||
神経質になった | |||||
不安感がある | |||||
身体の疲労や行動の低下を感じる | |||||
筋肉の低下がある | |||||
憂うつな気分になる | |||||
「絶頂期は過ぎた」と感じる | |||||
「力尽きた」「どん底」にいると感じる | |||||
ひげの伸びが遅くなった | |||||
性的能力の衰えがある | |||||
早朝勃起の回数が減少した | |||||
性欲の低下を感じる |
加齢によって減少するホルモン
【日常生活】生活習慣病との関連
LOH症候群は、動脈硬化やメタボリックシンドロームなどの生活習慣病に関与している可能性もあります。例えば、糖尿病の方にテストステロン値が低い方が多く、内臓脂肪の増加も男性ホルモンを下げる要因の一つと言われています。お酒や脂っこい食事を控え、筋肉量を増やすことでテストステロン量の増加も期待できますので、適度なトレーニングも大切です。さらに副交感神経が優位になる良質な睡眠も症状の改善や予防につながります。
また、サプリメントを活用も有効です。
加齢とともに減少するテストステロンの低下を止めるのはなかなか困難ですが、ホルモンの母であるDHEAの働きによってリスクを軽減することができます。DHEAは、海外ではサプリメントとして市販されており健康意識の高いビジネスエリートは積極的に摂取されていますが、日本では医薬品の扱いとなるため医療機関でないと購入ができません。
検査内容
自覚症状を問診し、男性ホルモン量などを調べます。
検査内容:LOH症候群問診票
ホルモン系検査、腫瘍マーカー(血液検査)
治療内容
ホルモン補充療法と漢方薬などのお薬を処方します。
- 男性ホルモン補充療法(男性ホルモンの注射・経口・塗布)
- 漢方治療
- ED治療薬
※下記の疾患をお持ちの方には、ホルモン補充療法を行うことができません。
・前立腺がんの方
・PSAが2.0ng/ml以上の方
・前立腺肥大の方
・乳がんの方
・多血症の方
・重度の肝機能障害の方
・うっ血性心不全の方
・重度の高血圧の方
・睡眠時無呼吸症候群の方
料金
初回検査費用 22,000円男性ホルモンは、楽しい気分でリラックスしている副交感神経が優位になっているときに作られます。逆にストレスや緊張、イライラがあるときには交感神経が優位になり男性ホルモンは作られなくなります。
更年期は、男性も女性も避けられない身体の変化です。放っておくと重大な疾患に繋がることもあります。
ご本人やご家族に心当たりのある場合は、一度、検査を受けられることをお勧めいたします。
