メディカルコラムMEDICAL COLUMN

メディカルコラム vol.48
新型コロナウイルス
感染防止対策について
感染防止対策について
宮崎 郁子東京国際クリニック/ 医科 副院長
私たちは「経年的受診」と「早期発見・早期治療」が
何より大切であると考えます
今回のコロナ禍では、従来、「何かをして差し上げることがおもてなし」と捉えていたことが、敢えて「して差し上げないこと」、「触れないこと」が感染防止対策上重要になり、それがおもてなしであるということに意識変化をしたため私たちも困惑することが多々ありました。
2020年9月1日現在、政府では「感染を予防するためには、基本的な感染予防の実施や不要不急の外出の自粛、「3つの密」を避けること等が重要」と国民に注意喚起を行っています。とはいえ、人間ドックにつきましては「経年的受診」が何より大切であると私どもは考えております。せっかく経年的に受診されても、この1年のデータが抜けてしまうことでがんなど重大な疾患の早期発見・早期治療が困難となり得ます。出来る限り通常通りドックをご受診いただくことで、早期発見・治療の道を閉ざさないようお願いしたく存じます。
私たち感染防止対策チームでは、東京の中心部に位置する当クリニックに安心してご来院いただくため「非常にご心配をされている方に標準を合わせて考えること」から始め、様々なルールの見直しを行いました。
ソーシャルディスタンスを守ること
三密を避けること
マスクの着用
手洗いなどの手指衛生
を基本とし、各医学学会のガイドラインに沿った形で140項目以上の感染予防対策を講じております。下に代表的な項目と主な対策を記します。
クリニック内での対策

- 1共用部のほか、個人のロッカー・診察台・枕・机・椅子・ボールペン・聴診器などの受診様ごとのアルコール・次亜塩素酸ナトリウムを用いた消毒
- 2ひざ掛け、タオル、枕カバー、ヘッドレストカバー、検査台シートは、お一人様ずつ新しいものに交換します
- 3定期的なドアの解放
- 4対面時のクリアパーティションの設置
- 5飛沫感染が想定される場合、手袋・ゴーグル・フェイスシールド・ガウン・ キャップなどの着用での検査の実施
- 6可能な限り1m以上の受診様との距離の確保
- 7正対を避け、横並びか対角線上で対応します
- 8廊下・エントランス・各検査室などへのオゾン発生器の設置
- 9検査と検査の間に、お部屋の消毒・換気をしております
ラウンジ・レセプションでの対策

- 1受付後、発熱があるなど健診受診者として不適当と判断した場合は、後日体調が回復してからの受診とさせていただきます
- 2金品などの授受は、手渡しをせずトレーの上で行います
内視鏡での対策

- 1スタッフの防護装備の徹底
- 2定期的な換気・扉の解放・オゾン発生器の設置
- 3リカバリーチェア・机・検査台・枕などの検査ごとのアルコール消毒
- 4リカバリールームの滞在時間の短縮と距離の確保
- 5経鼻内視鏡は中止とさせていただきます
- 6下剤の院内内服は「密」になること、清掃のスタッフの安全を確保するため、極力お控えいただけるようご理解ご協力をお願いいたします
呼吸機能検査での対策
- 1呼吸機能検査は周囲へのエアロゾル拡散の可能性を鑑み、当面の間中止としております
予約の管理

- 1「密集」を避けるため、1日の予約者数、予約時間等を調整しています
- 2同時間には、2名様までの予約としています
- 3受付時間を守り、密集・密接を防ぐことにご協力をお願いしております
施設スタッフの管理

- 1毎日の検温と体調管理の徹底
- 2スタッフルームの定期的な消毒と使用人数の制限
- 3休憩室での私語は慎み、正対を避け、横並びか対角線上に着席します
- 4当面の会食禁止
- 5情報伝達はインカム、PHSを活用し、会議はオンラインか少人数で行います