Tokyo International Clinic

メディカルコラムMEDICAL COLUMN

吉岡 悠里可 東京国際クリニック / 医科 管理栄養士
メディカルコラム vol.51
免疫力をアップさせる食事
吉岡 悠里可東京国際クリニック 管理栄養士 日本糖尿病療養指導士

「免疫力をアップさせる食事」を考える上で注意するのはどのような点ですか?

ポイントは大きく分けて以下の3点にご注意いただきたいと思います。

1感染から守る&戦うために
たんぱく質
免疫細胞を作る材料になります。肉、魚、大豆食品などに含まれます。
ビタミンA
視覚機能、上皮細胞の機能維持、成長促進、免疫機能の維持に関与しています。
動物性食品(レバー、うなぎ)に含まれるレチノールと植物性食品(緑黄色野菜)に含まれるプロビタミンAのカロテノイドがあります。
過剰摂取の心配が少ない緑黄色野菜からの摂取がお勧めです。
ビタミンC
鼻や気管などの粘膜の強化、免疫細胞の活性化を促します。
野菜や果物から摂取しましょう。
ビタミンD
骨を作るうえで大事な栄養素です。
最近では、ヒトの細胞内でウイルス抑制をサポートするなど免疫システムの一部を担っていることで、注目されています。
過剰摂取で、腎機能障害などの心配もありますのでご注意ください。
基本的には、健康的でバランスの取れた食事と、十分な日光を浴びることで保たれます。 ビタミンD3…動物性食品(魚肉、肝臓、鶏卵など)
ビタミンD2…植物性食品(天日干しシイタケ、きのこ、海藻類など)
サケ、イワシ、マス、ニシン、ウナギなどの比較的脂肪分が多い魚に豊富に含まれています。
亜鉛
ビタミンAと同様、粘膜や皮膚などの機能維持や免疫力の向上につながります。
代表的な牡蠣ですが、たんぱく質の食品(肉、魚介など)に多く含まれています。

一つの食品だけを多く摂っても免疫力がすぐに高まるわけではありません。食事全体のバランスをとることが基本です。

2腸内環境を整えるために

免疫力はそのおよそ7割が腸内で作られています(「いまこそ大切な腸の免疫力」参照)。感染を予防するためには、腸内の細菌叢を整えてしっかりとした免疫力をつける必要があります。

  • 玄米、雑穀類、野菜、根菜類、海藻類で食物繊維をしっかり摂る。
  • ヨーグルト、チーズなどの乳酸菌を積極的に摂る。
    納豆、ぬか漬け、麹、キムチなど代表的な食材です。乳酸菌には腸内の善玉菌を増やす効果があります。乳酸菌や発酵食品の中には胃酸で死滅し、生きたまま腸に届かないというものもありますが、乳酸菌の死骸は腸内で善玉菌のエサとなることが知られています。間接的に善玉菌を増やす手助けになっているのです。
3体温を維持するために

体温の維持には、炭水化物(糖質)、たんぱく質、脂質の3大栄養素+ビタミン・ミネラルをバランスよく摂ることが大切です。さらに、しょうが、にんにく、ねぎ、ニラなど香味野菜を利用した温かいスープで召し上がると体を温めることができます。

免疫力を高めるレシピをご紹介ください。

各栄養素をバランスよく、しかも美味しく召し上がることが大切です。

きのこのイワシつみれ汁
【材料/2人分】
イワシ(頭部・はらわた処理したもの) 3尾(160g) にんじん/大根 各30g ニラ 20g えのき、しめじ 15g 干し椎茸 1個(2~3g) 昆布だし 3カップ 味噌 大さじ1 みりん 小さじ2 ごま油(風味付けに) 少々

A合わせ調味料
ねぎ(みじん切り)小さじ1、生姜汁 小さじ1、片栗粉 大さじ1、食塩少々

【作り方】
  1. にんじん・大根はいちょう切り、えのきとしめじは石づきを除いて食べやすい状態にほぐす。ニラは食べやすい大きさに切る。干し椎茸は水に戻して薄切りにする。戻し汁は、後で使用するため残しておく。
  2. イワシは、手で開き中骨と尾を取り除き包丁で細かくたたき刻む。みじん切りしたねぎとAの調味料を加えよく混ぜる。
  3. 鍋にだしと①の椎茸の戻し汁を加え火にかける。②を一口大に丸め加えて、火が通り白っぽくなったら①の野菜を加え、5分ほど中火で煮る。
  4. ③に味噌をとき入れ、みりんを加え味をつける。
  5. 器に盛りつけ、お好みで唐辛子やすりごまを加える。

1人当たり栄養価
145kcal /たんぱく質 8.7g/脂質 5.7g/炭水化物 14.7g/ 亜鉛 0.8㎎/ビタミンA 106μg/ビタミンD 10.5μg/ 食物繊維 2.4g/食塩 2.1g

Point

日頃、多くの方のお食事を拝見しておりますと、朝のお食事を抜く方が多いように感じます。朝食は体温を上昇させ、1日のエネルギー源となりますので、是非、朝食を摂る習慣をつけていただければと思います。また、ストレスは免疫力を低下させますので、バランスの良いお食事と良質な睡眠、適度な運動と余暇を心がけお過ごしください。

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